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町内会について歴史・成り立ち・取り組み方・現状・将来を考える材料

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取り組み方町内会の総会はどう開くか 委任状、書面決議、オンライン

町内会の総会は、役員を選び、予算と決算を認め、会費や規約を決める場です。けれども会館に集まれる人は限られ、委任状を出して欠席する人のほうが多い総会もあります。新型コロナウイルスが広がった2020年には、集まらずに決める方法を探す町内会が相次ぎ、その後に法律も変わりました。総会の決め方を規約にどう書くか、認可地縁団体(市町村長の認可を受けて法人になった町内会)に地方自治法が何を求めているか、2021年と2022年の改正で何が変わったかを、条文と国や自治体の資料で確かめます。自分の町内会の規約を読み直すときの手がかりになります。

総会の決め方は規約に書いておく

地方自治法の総会の決まりは、認可地縁団体に向けたものです。法人になっていない町内会は、自分たちの規約や会則で開き方を決めます。船橋市の案内も、総会は規約や会則に定めた方法で開き、当日は規約の定足数を満たしているかを確かめてから開会する流れを示しています。何人集まれば会議が成り立つか(定足数)、何人の賛成で決まるか、欠席者の委任状や書面での賛否をどう数えるかは、どれも規約しだいです。規約に書いていないことは、総会の場でその都度決めるしかなくなります。

認可地縁団体に法律が求めること

地方自治法は第260条の13から第260条の19の2までで、認可地縁団体の総会を定めています。主なものは次のとおりです。
  • 代表者は少なくとも毎年1回、通常総会を開く(260条の13)。
  • 構成員の5分の1以上が議題を示して求めたら、臨時総会を開く。この割合は規約で変えられる(260条の14)。
  • 招集の通知は、総会の日の5日以上前に議題を示して出す(260条の15)。
  • 決議できるのは、規約に別の定めがなければ、通知した議題だけ(260条の17)。
  • 規約の変更と解散の決議には、規約に別の定めがなければ総構成員の4分の3以上の賛成が要る(260条の3、260条の21)。規約の変更は、さらに市町村長の認可を受けて効力が生じる。
規約には「会議に関する事項」を必ず書くことになっています(260条の2第3項)。ところが法律には、定足数や、ふつうの議案を何人の賛成で決めるかの定めがありません。札幌市の参考規約例は、総会は会員の2分の1以上の出席で成り立ち、出席者の過半数で決めるという書き方を例にあげ、とくに大事な案件は3分の2以上とすることもできると説明しています。

一人一票と委任状の数え方

260条の18は、各構成員の表決権を平等と定め、総会に出ない構成員は書面か代理人によって表決できるとしています。代理人に表決を任せるための書類が、いわゆる委任状です。札幌市の解説は、書面で表決した人と代理を頼んだ人を、定足数と議決に要る人数に含めることに注意を促しています。参考規約例でも、その人たちは出席したものとみなすと書いています。 表決権の平等は、世帯単位で運営してきた町内会が見落としやすい点です。札幌市の解説は、世帯員も構成員であるのに表決権を世帯主だけに限ることも、代表者だけが投票する代議制も採れないとしています。柏市の事例集には、会員を個人としている町会や法人の町会では、議案によって世帯全員の記名が要る場合があり、前もって確かめる必要があったという声が載っています。

2021年の改正で電子メールでも表決できるように

2021年(令和3年)9月1日からは、総会に出ない構成員が、書面の代わりに電磁的方法で表決できるようになりました(260条の18第3項)。鹿児島市の案内は、電磁的方法の例として電子メールでの送信や、ウェブサイトやアプリを使った表決をあげています。使うには、規約を改めるか総会で決議しておく必要があります。この改正で変わったのは欠席者が賛否を届ける手段で、総会そのものは開くことが前提です。

2022年の改正で総会を開かない決議も

総会を開かずに決める道ができたのは、翌2022年(令和4年)8月20日です(260条の19の2)。構成員全員が承諾すれば、書面か電磁的方法で決議でき、その決議は総会の決議と同じ効力をもちます。議題に全員が書面などで同意した場合も、決議があったとみなされます。長野市の案内は、この方法に反対する人が一人でもいれば、通常どおり総会を開いて話し合う必要があるとしています。全員の承諾を求める理由について、札幌市の解説は、会員が直接意見を述べ合う場を省くのは重大な例外だからだと説明しています。

コロナ期の総会はどう開かれたか

2020年3月19日、総務省は認可地縁団体の総会の開き方について事務連絡を出しました。書面や代理人による表決ができることを確かめたうえで、集まらなくても、一堂に会するのと同じように互いに議論できる環境であれば、ウェブ会議や電話会議などで総会を開くこともできると解される、としています。法律の条文には、オンラインでの出席を直接定めた規定はありません。 町内会の工夫は、柏市が2021年2月にまとめた事例集にあります。議長や書記、会計など一部の役員だけが会場に集まり、ほかの人はZoomやLINEのビデオ通話で加わった会議、総会の様子を会場からLINEのグループで中継した町会、オンラインに加われない人に委任状や書面表決を頼んだ例が並んでいます。多くの町会が採ったのは、資料を配って議案ごとの賛否を書面で集める書面議決でした。紙とインターネットの両方で受け付け、投票者の30%がインターネットを使った町会もあります。一方で、書面の回収は、回覧で委任状を集めるやり方より回収率が下がったという声も載っています。 仙台市が町内会向けに示した書面表決の案内文の作成例は、まず書面表決で総会を行うことへの賛否を問い、賛成が過半数なら書面表決を採るという手順です。認可地縁団体が260条の19の2によって総会を開かずに決めるには全員の承諾が要るので、過半数で書面に切り替える手順とは要件が違います。法人になった町内会が書面で済ませる場合は、どの条文に基づくのかを確かめておく必要があります。

考えるための問い

  • 自分の町内会の規約には、定足数、委任状や書面表決の数え方、電子メールでの表決が書いてありますか。
  • 表決権は世帯ごとですか、一人ごとですか。法人になっているなら、規約と実際の運営は一人一票の定めに合っていますか。
  • 総会を書面やオンラインで済ませるとき、質問や反対意見を出す機会をどう残しますか。

出典

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