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町内会について歴史・成り立ち・取り組み方・現状・将来を考える材料

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現状町内会の参加と健康の研究で分かること、言えないこと 10月27日 14:22 登録

町内会や自治会に入っていると健康によい、災害のときに助かる、という話を耳にします。一方で、役員が回ってくるのが重荷で入りたくない、という声も同じくらい聞こえます。この記事では、高齢者を追いかけた研究(JAGES)、内閣府の調査、総務省の報告書から、確かめられた数字だけを拾い、分かっていることと言い切れないことを分けて並べます。町内会に入るかどうか、役をどう分けるかを考えるときの材料にしてください。

JAGES は何を調べているのか

JAGES(日本老年学的評価研究)は、全国の高齢者約20万人を対象に、健康と暮らしの関係を調べている研究です。千葉大学の近藤克則教授が、2014年の対談でそう説明しています。 この研究では、スポーツの会、趣味の会、ボランティアの会、老人クラブ、町内会のどれかに年に数回以上参加している人を「地域組織に参加している人」とまとめて扱っています。町内会だけを取り出した数字は、今回確認した資料には見当たりませんでした。以下の結果は、町内会を含む地域組織全体のものです。

参加が多いと、健康でいる人も多い

要介護認定を受けるリスクについて、JAGES の2010年度調査(約2万3千人)と2016年度調査(約2万6千人)を、それぞれ3年追った研究があります。2016年度の集団は、2010年度の集団より要介護認定を受けるリスクが、65〜74歳で25%、75歳以上で27%低くなっていました。ところが、地域組織への参加や就労といった社会参加の状況をそろえて比べると、この差はなくなりました。参加する人が増えたことが、リスクが下がった理由を説明する、と読める結果です。 小学校区ごとに見ると、地域組織への参加率は2〜3割の地域から7割の地域までありました。近藤教授は、地域との関わりが多い地域ほど転倒や認知症のリスクが少ない傾向がある、と述べています。また、地域組織で運営委員などの役割を持つ人は、うつになりにくいという分析結果も紹介されています。

言い切れないこと

これらは、参加と健康が一緒に見られるという関連の話です。参加したから健康になったと証明した結果ではありません。上の2016年度と2010年度の比較も、同じ人の変化を追ったものではなく、別々の集団を比べたものです。 関連の向きは、逆かもしれません。体が動き、出かける元気がある人ほど、会合や行事に出られます。この点を研究が完全に取り除いているかどうかは、今回読んだ資料では確かめられませんでした。もう一つ、調べられているのは主に65歳以上の人です。仕事や子育てに追われる世代にも同じことが当てはまるかどうかは、これらの結果からは言えません。 幸福感についても、町内会への参加に限った数字は確認できませんでした。

災害への備えとの関係

災害の面では、内閣府の防災白書(平成26年版)が、阪神・淡路大震災で倒壊した建物から救い出された人の約8割は家族や近所の住民などに助けられ、消防や警察、自衛隊などによる救出は約2割だったとしています。白書は、行政の機能がまひし、救助と消火を同時にやる必要があったためだと説明しています。ただし、助けた近所の人が町内会に入っていたかどうかは、この数字からは分かりません。 内閣府の「防災に関する世論調査」(2017年11月実施)では、今後重点を置くべき防災対策として、自助が39.8%、共助が24.5%、公助が6.2%でした。防災訓練に参加したことがある人は40.4%で、訓練が行われていること自体を知らなかった人が24.0%いました。 自治体の側の期待も大きいようです。総務省の報告書が引く調査では、市区町村が自治会に今後期待する活動として「防災・危機管理」が58.6%で、現在の活動分野としては23.1%でした。

参加が負担になる面

総務省の報告書によると、自治会などの加入率は、600市区町村の平均で2010年の78.0%から2020年の71.7%へ、6.3ポイント下がりました。加入率が下がった市区町村は530(88.3%)、上がったのは14(2.3%)でした。 内閣府男女共同参画局が2017年3月にまとめたアンケートでは、市区町村が挙げた自治会の課題は、役員や運営の担い手不足が86.1%、役員の高齢化が82.8%、近所付き合いの希薄化が59.2%、加入率の低下が53.3%でした。総務省の報告書は、担い手不足の要因の一つとして、高齢による役や会費の負担を理由に退会する人が増えていることを挙げています。 参加する側の事情もあります。横浜市の調査で、加入しない理由を聞いたところ、「ほとんど家にいない、活動に参加できないから」が39.8%で2位でした。報告書は、時間が取れないことが参加を難しくしている主な要因の一つとし、15〜64歳の女性の就業率が2001年から2019年に57.0%から70.9%へ上がったことも示しています。さらに、住民の立場からは、自治会の活動や運営の方法が今の時代に合っておらず、魅力ある活動に見えていない、という指摘もあると書かれています。

二つの見方をどう並べるか

健康の研究は、参加している人たちを調べています。役や会費の重さで抜けた人は、その中に入りにくいと考えられます。「参加は健康によい」という結果と「参加は負担だ」という声は、どちらも本当である可能性があります。参加の形によって受け取り方が変わる、という例も対談に出てきます。ある高齢者は、介護予防教室で名札を首から掛けられたことにショックを受けて来なくなりましたが、ボランティアとしての役割を任されると通うようになったそうです。

考えるための問い

  • 町内会の行事や役のうち、顔を合わせる楽しみになっているものと、負担にだけなっているものは、それぞれどれでしょうか。
  • 仕事や介護で時間の取れない人が、無理なく関われる形は何でしょうか。
  • 災害のとき、近所の誰が誰を助けるのか、自分の町内会では顔の見える形で決まっているでしょうか。浜区の場合はどうか、考えてみてください。

出典

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