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町内会について歴史・成り立ち・取り組み方・現状・将来を考える材料

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現状集会所の修繕、耐震、建て替え、解体と自治体の補助例 10月31日 14:21 登録

町内会の集会所は、町内会の持ち物のなかで最も金額の大きい建物であることが多く、修繕も建て替えも、数百万円単位の話になりがちです。この記事は、築年数がたった集会所を前に、修繕を重ねるのか、建て替えるのか、閉じるのかを考えるときの材料を、自治体が公開している補助制度の資料から拾い集めたものです。制度は市ごとに違うので、数字は「こういう例がある」という見本として読んでください。

築年数の目安になる「昭和56年6月」

建物の古さを測るとき、自治体の資料によく出てくる区切りがあります。昭和56年(1981年)6月1日に始まった新しい耐震基準です。大阪府枚方市の自治会館建設等助成制度の概要では、耐震診断の助成を、この日より前に建築確認を受けた建物に限っています。診断費の3分の2が助成され、上限は木造で10万円、木造以外で50万円です。診断の結果、耐震性の向上が必要と認められたときは、10年以内に建て替えるか耐震改修をするよう努める、という条件も付いています。 耐震改修そのものにも枠があります。枚方市の例では、改修工事費の3分の2、上限150万円です。 大阪府堺市は、別の角度から耐震を支援しています。熊本地震の教訓から、地震のときに共助の避難場所として使う自治会館が対象です。ただし、誰でも申し込めるわけではありません。自主防災組織の規約や校区の防災マニュアルで避難場所として使うと明文化されていること、避難場所であることが周知されていること、避難訓練の会場になるなど地域防災の拠点として使われていること、の3つがそろう必要があります。補助率は耐震診断、耐震改修設計、耐震改修工事のいずれも3分の2です。改修設計の結果、建て替えのほうが望ましいと判断されたときは、改修の補助金を建て替え費用に充てることもできます。ただしその場合、新しい建物は耐震性の高いものでなければなりません。

修繕の補助は、どのくらいの間隔を想定しているか

補助制度は、建て替えと修繕で額も間隔も変えています。千葉市は令和7年(2025年)4月1日から、町内自治会集会所の補助制度を改めました。資料には、築年数がたって老朽化する集会所が増えているため、計画的な保全で建物の寿命を延ばしたい、という趣旨が書かれています。修繕の補助率は2分の1で、限度額を60万円から200万円に引き上げました。新築と増改築は補助率3分の2、限度額800万円で変わりません。再び補助を受けるまでに必要な年数は、新築と増改築で概ね10〜20年、修繕で概ね3〜5年とされています。修繕は小刻みに、建て替えは長い周期で、という設計です。 東京都武蔵村山市の自治会集会所建設費等補助金は、増改築と修繕を合わせて、補助率2分の1、最低工事費5万円、限度額50万円です。新築や取得は、最低工事費40万円、限度額300万円です。同じ「修繕補助」でも、千葉市の200万円と武蔵村山市の50万円では、直せる範囲がまるで違います。 千葉県野田市が公表した補助金見直しの素案には、修繕補助の別の問題が出ています。野田市では年間予算が1,200万円で、1団体の新築や購入だけで予算に達してしまい、急ぎの修繕に回せないという声が寄せられていました。素案では、補助の対象経費の下限を100万円から20万円に引き下げ、100万円未満の修繕は随時受け付けます。同じ箇所や同じ内容の修繕は、事業完了後5年たってからという条件です。これは素案で、制度として実施されたかどうかは、今回の資料では確かめていません。 野田市の素案は、受け付けの方法も変えようとしています。団体自身の自己資金計画を含めて整備計画が整った団体の要望を、補助金を出す前年度に提出させ、予算を超えそうなときは、築年数や緊急性を見て選ぶとしています。補助金は、積立と計画があることを前提にした仕組みだとわかります。

バリアフリーの工事は、補助の対象に入るか

トイレの洋式化や段差の解消は、建て替えよりも先に迫られる工事です。長野県飯田市は平成31年(2019年)3月の要綱改正で、増改築等の工事費が200万円以上という従来の下限に加え、バリアフリー化の工事を含む場合は100万円以上でも補助対象としました。バリアフリー化として挙がっているのは、スロープを含む段差の解消、トイレの洋式化や洗面台、車いすスペースのための改修、廊下や階段、トイレの手すり、ドアの改修、案内表示、畳のフローリング化などです。補助率は、事業費の40%と資料にあります。改正の理由には、高齢者や障がいのある人が使いやすい施設であること、災害時の避難場所にもなることが挙げられています。これは2019年時点の改正資料なので、現在の内容は市に確認が必要です。

建て替えるか、閉じるか

建て替えの補助には、規模や利用の実態を問う条件が付くことがあります。枚方市の例では、建て替えの助成は、建築後20年以上たった建物が対象で、補助率は工事費の3分の2、限度額750万円です。新築の場合は、独立した建物で20年以上使い続けること、おおむね20人以上が利用できる規模であることなどが条件です。改修の助成は、長寿命化や維持保全、利便性の向上のための改修が必要であることが要件で、限度額は300万円(20年間)です。30万円未満の小規模な改修は対象になりません。過去に受けた助成を差し引く条件も細かく付いているので、建て替えを考えるときは、これまでの補助の履歴を市に確認する必要があります。 枚方市は、助成を受ける自治会に、自治会館の使用規約を定めることも求めています。自治会の活動に支障のない範囲で、自治会以外の人にも広く使わせる旨の条項を含むことが条件です。集会所を地域に開くかどうかは、補助の面でも判断の材料になります。 閉じる場合の制度もあります。札幌市には、町内会などが所有する市民集会施設を廃止するときの解体費補助があります。基本額は延べ床面積1平方メートルあたり1万円に、基礎杭の撤去やアスベスト除去などの特殊工事分を加えた額で、消費税が別にかかります。要件は、廃止が地域活動の維持と発展のために必要でやむを得ないと認められること、廃止後も別の場所で地域活動を続けられること、総会などで廃止の承認を得ていること、積立金などでは解体費を賄えないことです。建物の一部だけを壊す場合や、用途を廃止しない場合は対象になりません。利用を希望するときは、前年度の7月から8月に区の窓口へ伝える必要があります。

申し込みの前に確かめること

どの自治体の資料にも共通するのは、手続きの順序です。枚方市の資料は、市民活動課との事前協議が必要としています。武蔵村山市も、通常の土地や建物の借り受けを除き、事前協議を求めています。札幌市は前年度に希望を伝える形で、野田市の素案も前年度に要望を出す形です。着工してから相談しても、補助の対象になるとは限りません。 なお、修繕積立金の額の目安や、積立の進め方について書かれた自治体の手引きは、今回調べた範囲では見つけられませんでした。積み立てるべき額の根拠は、各自治会が、築年数と建物の状態、工事の見積もりから自分で組み立てることになりそうです。

考えるための問い

  • 自分たちの集会所は、いつ建てられたか。昭和56年6月より前なら、耐震診断を受けた記録はあるか。
  • 今ある積立金で、数年以内に必要になる修繕と、いつか来る建て替えか解体のそれぞれに、どこまで備えられるか。
  • 集会所を使う人が減ったとき、建て替えて使い続けるのか、貸し出しなどで地域に開くのか、閉じて別の場所で活動するのか。決める場は総会のほかにあるか。

出典

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