マンションの修繕積立金に関するガイドライン
出典:国土交通省ウェブサイト(https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/content/001747009.pdf)の PDF から文字を取り出して作成。 表や図は崩れていることがあります。正確な内容は元の PDF でご確認ください。
マンションの修繕積立金に関するガイドライン平成23年4月令和6年6月改定国土交通省
はじめにマンションのストック総数は約686 万戸(令和3年末現在)、約1516 万人が居住する、我が国における重要な居住形態のひとつとなっており、その数は着実に増加しています。
マンションの良好な居住環境を確保し、資産価値の維持・向上を図るためには、計画的な修繕工事の実施が不可欠ですが、修繕工事の費用は多額であり、修繕工事の実施時に一括で徴収することは困難です。このため、将来予想される修繕工事を盛り込んだ長期修繕計画を策定し、これに基づき、月々の修繕積立金の額を設定することが重要となります。
一般に、マンションの分譲段階では、分譲会社が、長期修繕計画と修繕積立金の額をマンション購入者に提示していますが、マンション購入者は、修繕積立金等に関して必ずしも十分な知識を有しているとは限らず、修繕積立金の当初月額が著しく低く設定される等の例も見られます。
また、既存のマンションでは、経年とともに給排水管、エレベーター、機械式駐車場等の大がかりな修繕工事が増加する一方、2回目・3回目の大規模修繕に向けた適切な長期修繕計画の見直しが行われていない等の例も見られます。
その結果、必要な修繕積立金が十分に積み立てられず、修繕工事費が不足するといった問題が生じているとの指摘もあります。
こうしたことを背景に、平成23 年4月に策定された「マンションの修繕積立金に関するガイドライン」について、新築マンションの購入予定者に加え、既存のマンションの区分所有者や購入予定者においても、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安について参照することができるガイドラインとして令和
3年9月に改訂しました。
本ガイドラインが活用されることによって、購入予定者・区分所有者・管理組合の修繕積立金についての関心や理解が深まるとともに、適正な修繕積立金の設定・積立が促進され、適時適切な修繕工事を通じた良質なマンションストックの形成に寄与することを期待しています。
なお、マンションに一般的に使用される材料、設備等は、社会的な環境や生活様式の変化、技術の向上等に伴い、時代とともに変化していきます。また、修繕工事の内容や工法、修繕周期等についても、新しい工法や技術開発の進展等に伴い、異なるものとなります。本ガイドラインについては、こうした変化に対応したものとなるよう、引き続き、できるだけ多くの長期修繕計画の事例収集等を積み重ねながら、5年程度ごとに見直しについて検討を行うこととしています。
目 次
1 ガイドラインの目的
2 修繕積立金と長期修繕計画について
(1)修繕積立金について
(2)長期修繕計画について
3 修繕積立金の額の目安について
(1)修繕積立金の額の目安の算出方法と留意点
(2)修繕積立金の額の目安(計画期間全体での修繕積立金の平均額)
(3)修繕積立金の額の目安を活用するに当たっての留意点
(4)専用使用料等からの繰入れに関する留意点
(5)マンション長寿命化促進税制について
4 修繕積立金の積立方法について
(1)修繕積立金の積立方法
(2)修繕積立金の積立方法を確認することの重要性
5 修繕積立金の主な変動要因について
6 ガイドラインの活用について資料編
1 修繕積立金の額の目安の算出に用いた長期修繕計画の事例について
2 マンションにおける主な修繕工事について
3 修繕工事費の地域差について
1 ガイドラインの目的本ガイドラインは、主としてマンションの購入予定者及びマンションの区分所有者・管理組合向けに、修繕積立金に関する基本的な知識や、修繕積立金の額の目安を示し、修繕積立金に関する理解を深めていただくとともに、修繕積立金の額の水準について判断する際の参考材料として活用していただくことを目的に作成したものです。
2 修繕積立金と長期修繕計画について
(1)修繕積立金についてマンションの外壁や屋根、エレベーター等の共用部分は、マンションの購入者
(区分所有者)で団体(管理組合)を構成し、維持管理・修繕を行うこととなります。
購入したマンションについて、安全・安心で、快適な居住環境を確保し、資産価値を維持するためには、適時・適切な修繕工事を行うことが必要ですが、マンションの共用部分の修繕工事は長い周期で実施されるものが多く、修繕工事の実施時には、多額の費用を要します。
こうした多額の費用を修繕工事の実施時に一括で徴収することは、区分所有者にとって大きな負担となり、区分所有者間の合意形成が困難であるほか、場合によっては、資金不足のため必要な修繕工事が実施できないといった事態にもなりかねません。
こうした事態を避けるため、将来予想される修繕工事に要する費用を、長期間にわたり計画的に積み立てていくのが、「修繕積立金」です。
このように、修繕積立金は、マンションを長期間にわたり、良好な状態に維持していくために必要なものです。
なお、修繕積立金は、共用部分について管理組合が行う修繕工事の費用に充当するための積立金であり、専有部分について各区分所有者が行うリフォームの費用は原則として含まれません。
(2)長期修繕計画について修繕積立金の額は、将来見込まれる修繕工事の内容、おおよその時期、概算の費用等を盛り込んだ「長期修繕計画」に基づいて設定されます。
一般に長期修繕計画は、修繕積立金とともに分譲会社から提示されますが、長期修繕計画の作成方法やそこに盛り込むべき内容については、国土交通省が作成・公表した「長期修繕計画標準様式、長期修繕計画作成ガイドライン及び同コメント」(以下「長期修繕計画作成ガイドライン」といいます。
https://www.mlit.go.jp/jutakukentiku/house/jutakukentiku_house_tk5_000052.html)
において説明されていますので、長期修繕計画についてより理解を深めたい場合には、そちらも適宜参考にしてください。
なお、長期修繕計画は、将来実施する修繕工事の内容、時期、費用等を確定するものではなく、一定期間ごとに見直していくことを前提としています。例えば、修繕工事の内容は、計画作成時のマンションの現状の仕様等を踏まえて設定されますが、実際の修繕工事の実施時には、技術革新等により異なるものになることがあります。また、計画期間を何年に設定するかによって、計画に盛り込まれる修繕工事の内容も異なります(新築時の計画期間が30 年の場合、修繕周期がこれを超える修繕工事項目は盛り込まれていません)。こうしたことからも、長期修繕計画は一定期間ごとに見直していくことが必要となります。
3 修繕積立金の額の目安について
(1)修繕積立金の額の目安の算出方法と留意点本ガイドラインでは、修繕積立金の額の水準について、購入予定者及びマンションの区分所有者・管理組合が判断する際の参考になるよう、「修繕積立金の額の目安」を示しています。
修繕積立金の額は、個々のマンションごとに様々な要因によって変動し、ばらつきも大きいことから、その「目安」の算出に当たっては、実際に作成された長期修繕計画を幅広く収集し、その事例の平均値と事例の大部分が収まるような幅として示すこととしています。
具体的には、
① 主として区分所有者が自ら居住する住居専用のマンションを対象に、
②長期修繕計画作成ガイドラインに概ね沿って作成された長期修繕計画※の事例(366 事例)を収集・分析し、※長期修繕計画作成ガイドラインに示す主要な修繕工事項目(19 項目、ただし機械式駐車場は除く)が含まれており、かつ、計画期間が新築マンションは30 年以上、既存マンションは25 年以上であるもの。目安の算出に用いた366 事例のマンションの概要については22 ページをご参照ください。
③長期修繕計画の計画期間全体に必要な修繕工事費の総額を、当該期間で積み立てる場合の専有面積(㎡)あたりの月額単価として示しています。
また、マンションに機械式駐車場がある場合は、修繕工事に多額の費用を要し、修繕積立金の額に影響する度合いが大きいことから、(2)では、機械式駐車場に係る修繕積立金を特殊要因として別に加算することとしました。
なお、上述したように、修繕積立金の額は、マンションごとに様々な要因によって変動します。(2)で示す額は、あくまでも上記のような事例調査から導き出した「目安」であり、修繕積立金の額が「目安」の範囲に収まっていないからといって、直ちに不適切であると判断される訳ではありません。「目安」の活用にあたっては、(3)の留意点についても参考にしてください。
(2)修繕積立金の額の目安(計画期間全体での修繕積立金の平均額)
①計画期間全体における修繕積立金の平均額の算出方法(㎡当たり月単価)
(算出式) 計画期間全体における修繕積立金の平均額(円/㎡・月)
Z=(A+B+C)÷X÷YA:計画期間当初における修繕積立金の残高(円)
B:計画期間全体で集める修繕積立金の総額(円)
C:計画期間全体における専用使用料等からの繰入額の総額(円)
X:マンションの総専有床面積(㎡)
Y:長期修繕計画の計画期間(ヶ月)
Z:計画期間全体における修繕積立金の平均額(円/㎡・月)
計画期間全体で集める修繕積立金の総額(円):B計画期間当初における修繕積立金の残高
(円):A戸当たり専有床面積
(㎡)
戸数計画年数
(年)
12ヶ月××計画期間全体における専用使用料等からの繰入額の総額(円):C++マンションの総専有床面積
(㎡):X計画期間
(ヶ月):Y×専用使用料等の修繕積立金に繰り入れる収入がある場合
②計画期間全体における修繕積立金の平均額の目安(機械式駐車場分を除く)
※機械式駐車場がある場合は後記「②機械式駐車場がある場合の加算額」も参照してください。
●計画期間全体における修繕積立金の平均額の目安(機械式駐車場を除く)
地上階数/建築延床面積月額の専有面積当たりの修繕積立金額事例の3 分の2 が包含される幅平均値
【20 階未満】
5,000 ㎡未満
235 円~430 円/㎡・月
335 円/㎡・月
5,000 ㎡以上~
10,000 ㎡未満
170 円~320 円/㎡・月
252 円/㎡・月
10,000 ㎡以上~
20,000 ㎡未満
200 円~330 円/㎡・月
271 円/㎡・月
20,000 ㎡以上
190 円~325 円/㎡・月
255 円/㎡・月
【20 階以上】
240 円~410 円/㎡・月
338 円/㎡・月注)・事例にはばらつきが大きいため、「平均値」とともに、事例の大部分が収まるような範囲を示すという観点から、「事例の3分の2が包含される幅」をあわせて示しています。
なお、平均値とあわせて標準偏差による範囲の表現方法もありますが、事例のばらつきが正規分布とはならないため、ここでは分かりやすさを優先して中央よりの3分の2の包含幅(事例の上下6分の1を除外した幅)としました。この包含幅の値は、5円単位で表示しています。
・超高層マンション(一般に地上20 階以上)は、外壁等の修繕のための特殊な足場が必要となるほか、共用部分の占める割合が高くなる等のため、修繕工事費が増大する傾向にあることから、【地上20 階以上】の目安を分けて示しています。また、【地上20 階未満】のマンションについては、建築延床面積の規模に応じて修繕工事費の水準が異なる傾向が見られることから、5,000 ㎡、10,000 ㎡、及び20,000 ㎡で区分した上で、目安を示しています。
(円/専床㎡・月)
(建築延床面積)
5,000㎡
20,000㎡
【地上20階未満】
【地上20階以上】平均値事例の3分の2が包含される幅
10,000㎡
③機械式駐車場がある場合の加算額= 機械式駐車場の1台あたり月額の修繕工事費(下表)×台数÷マンションの総専有床面積(㎡)
※駐車場の維持管理・修繕工事費や駐車場使用料について、管理費や修繕積立金と区分して経理している場合など、機械式駐車場の修繕工事費を駐車場使用料収入で賄うこととする場合には、「機械式駐車場がある場合の加算額」を加算する必要はありません。
機械式駐車場の1 台あたり月額の修繕工事費機械式駐車場の機種機械式駐車場の修繕工事費
(1台当たり月額)
2段(ピット1段)昇降式
6,450 円/台・月
3段(ピット2段)昇降式
5,840 円/台・月
3段(ピット1段)昇降横行式
7,210 円/台・月
4段(ピット2段)昇降横行式
6,235 円/台・月エレベーター方式・垂直循環方式
4,645 円/台・月その他
5,235 円/台・月※「機械式駐車場の1台あたりの修繕工事費」は、収集した長期修繕計画の事例(117 事例)から算出した数値(5円単位で表示)です。
※機械式駐車場には、屋外・屋内、地上・地下等の様々なタイプがあるため、修繕工事費は個別性が強いことに留意しつつ、適宜ご参照ください。
④修繕積立金の額の目安との比較方法以下のモデルケースについて、修繕積立金の目安を算定してみます。
建物の階数:地上10 階建建築延床面積:7,000 ㎡マンションの総専有床面積:4,900 ㎡(戸当たり70 ㎡、住戸数70 戸)
計画期間当初における修繕積立金の残高:7,000 万円計画期間全体で集める修繕積立金の総額:2 億6,460 万円計画期間:30 年※計画期間全体における専用使用料等からの繰入額の総額:9,000 万円※機械式駐車場(3段(ピット2段)昇降式)30 台
1)計画期間全体での修繕積立金の平均額(㎡当たり月単価)の算出方法計画期間全体での修繕積立金の平均額(㎡当たり月単価)は、以下の図に示す計算式で算出します。
計算にあたっては、建物の階数、建築延床面積、「マンションの総専有床面積」
(戸当たりの専有面積が分かっている場合は、住戸数を乗じることで算出可能)、「計画期間当初における修繕積立金の残高」(A)、「計画期間」が必要です。
また、専用使用料等から修繕積立金会計に繰入を行っている場合は、計画期間全体における繰入額の総額(C)も必要です。
「計画期間当初における修繕積立金の残高」(A)、「計画期間全体における修繕積立金の総額」(B)及び「計画期間全体における専用使用料等からの繰入額の総額」
(C)は、長期修繕計画に記載されています。
計画期間全体で集める修繕積立金の総額(円):B計画期間当初における修繕積立金の残高
(円):A戸当たり専有床面積
(㎡)
戸数計画年数
(年)
12ヶ月××計画期間全体における専用使用料等からの繰入額の総額(円):C++マンションの総専有床面積
(㎡):X計画期間
(ヶ月):Y×専用使用料等の修繕積立金に繰り入れる収入がある場合
長期修繕計画(例) 単位:千円暦年
2015
2016
2017…
2042
2043
2044合計経年…支出支出年度合計…
144,600
424,600支出累計…
280,000
280,000
424,600-収入修繕積立金の残高
(修繕積立基金)
70,000修繕積立金年度合計
(@150 円/㎡・月)
8,820
8,820
8,820…
8,820
8,820
8,820
264,600専用使用料等からの繰入額
3,000
3,000
3,000…
3,000
3,000
3,000
90,000収入(年度計)
11,820
11,820
11,820…
11,820
11,820
11,820
354,600収入(累計)
81,820
93,640
105,460…
400,960
412,780
424,600-先ほどの計算式にあてはめますと、次のように計算できます。
( 70,000,000(円) + 264,600,000(円) + 90,000,000(円) )
÷ ( 4,900(㎡) × 30(年) × 12(ヶ月) )
=424,600,000÷4,900÷360≒241(円/㎡・月)
2)本ガイドラインで示す単価基準との比較方法モデルケースの階数、建築延床面積から、6ページに示した「20 階未満・5,000㎡以上~10,000 ㎡未満」の場合の平均値252 円/㎡・月(事例の3分の2が包含される幅:170 円/㎡・月~320 円/㎡・月)を参照します。
また、マンションに機械式駐車場がある場合は、上記の目安に、下図の計算式で算出される加算単価を加える必要があります。
機械式駐車場がある場合の加算額(円):P=機械式駐車場の
1台あたりの修繕工事費
(円/台・月)
台数マンションの総専有床面積(㎡)
×÷本ガイドラインに示す機種別の数値計画期間当初における修繕積立金の残高(A)
(A)
計画期間全体で集める修繕積立金の総額(B)
計画期間全体における専用使用料等からの繰入額の総額(繰入を行う場合)(C)
CABYX
加算単価の算出には、「機械式駐車場の機種・台数」が必要です。モデルケースの機械式駐車場の機種から、機械式駐車場の1 台あたりの修繕工事費5,840 円/台・月を参照します。加算単価は、
5,840(円/台・月) × 30(台) ÷ 4,900(㎡)
≒36 円(円/㎡・月)
となり、モデルケースにおけるの単価の目安は、
【目安の平均値】 252+36=288(円/㎡・月)
【目安の幅】 170+36=206(円/㎡・月)
320+36=356(円/㎡・月)
となります。
モデルケースの計画期間全体での修繕積立金の平均額は241(円/㎡・月)ですので、目安の幅(206~356(円/㎡・月))の範囲に収まっていることが確認できます。
(3)修繕積立金の額の目安を活用するに当たっての留意点マンションの修繕工事費は、建物の形状や規模・立地、仕上げ材や設備の仕様に加え、工事単価、区分所有者の機能向上に対するニーズ等、様々な要因によって変動するものであり、このような修繕工事費を基に設定される修繕積立金の額の水準も、当然、これらの要因によって変化する性格のものです(5の「修繕積立金の主な変動要因について」をご参照ください)。
(2)で示した「修繕積立金の額の目安(計画期間全体での修繕積立金の平均額)」は、長期修繕計画作成ガイドラインに概ね沿って策定された長期修繕計画の事例から導き出したものであり、建物の規模以外の変動要因を考慮したものとはなっていません。このため、目安の設定にあたっては、平均値とともに事例の3分の2が含まれる幅をあわせて示すこととしています。
したがって、修繕積立金の額が、この幅に収まっていないからといって、その水準が直ちに不適切であると判断されることになるわけではありません。そのような場合には、長期修繕計画の内容や修繕積立金の設定の考え方、積立方法等についてチェックすることが大切です(4の「修繕積立金の積立方法について」をご参照ください)。
また、既存マンションも含むため、分譲会社は購入予定者に対して、長期修繕計画の内容や修繕積立金の設定の考え方、積立方法等について、本ガイドラインも参考に説明することが重要となります。
マンションの総専有床面積機械式駐車場の台数
(4)専用使用料等からの繰入れに関する留意点専用庭等の専用使用料及び駐車場等の使用料は、それらの管理に要する費用に充当する額を差し引いた額を、修繕積立金に繰り入れます。
専用使用料等の修繕積立金会計への繰入れに際しては、
①専用使用料等の内一定額または一定割合を自動的に繰り入れる方法
②駐車場使用料会計等の個別の修繕のための会計に繰り入れる方法
③一旦管理費会計に繰り入れた上で、定期的に修繕積立金会計に繰り入れる方法等があります。
いずれの場合においても、実際に専用使用料等として集められている金額
(新築マンションの場合においては集める想定の額)を上回る金額を修繕積立金への繰入額として見込むことは避けるべきです。
なお、特に駐車場使用料については、駐車場の稼働率によりその金額が大きく変動する可能性があるため、留意する必要があります。
(5)マンション長寿命化促進税制について修繕積立金の額を一定以上に引き上げ、マンションの管理の適正化の推進に関する法律(平成12 年法律第149 号。以下「マンション管理適正化法」という。)第5条の4の規定に基づき認定を受けた管理組合の管理者等に係るマンション(以下「管理計画認定マンション」という。)のうちの一定のマンションは、地方税法(昭和25 年法律第226 号)附則第15 条の9の3第1項の固定資産税額の減額措置(以下「マンション長寿命化促進税制」という。)の適用を受けることができます。
マンション長寿命化促進税制では、修繕積立金の額を一定以上に引き上げた等、一定の要件を満たす管理計画認定マンションにおいて、適用期間内に一定の大規模修繕工事が行われた場合、当該マンションの建物部分(当該工事が行われた棟に限る。)に係る翌年度分の固定資産税について、税額の6分の1から2分の1以下の範囲内において市町村(特別区にあっては都)の条例で定める割合(参酌基準:3分の1)が減額(1戸当たり100 ㎡相当分までに限る。)
されます。
本減額措置の適用要件の一つである修繕積立金の額の引上げについては、令和3年9月1日以降に長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の平均額を、マンション管理適正化法第5条の4に規定する基準まで引き上げたことが必要です。すなわち、(2)③において示す、計画期間全体での修繕積立金の平均額の目安を設定する際に参考とした事例の3分の2が包含される幅の下限値(マンションに機械式駐車場がある場合は、機械式駐車場の加算単価を加えた額。以下同じ。)を下回る金額から上回る金額へ引き上げたマンションが、マンション長寿命化促進税制の適用対象となります。(この際、引上げ後の計画期間全体での修繕積立金の平均額が、当該下限値を下回る金額であっても、マンション管理適正化法第5条の3第1項の規定に基づく管理計画の認定の申請時に、長期修繕計画の計画期間全体での修繕積立金の平均額が著しく低額でない特段の理由がある旨の理由の理由書が提出された上で、管理計画の認定を受けた場合には、本減額措置の適用対象となります。)
なお、修繕積立金の額を引き上げた旨については、マンション管理士又は建築士(建築士事務所登録をしている事務所に属する建築士に限る。)から令和
5年国土交通省告示第292 号により定める修繕積立金引上証明書の発行を受けることが必要です。
その他の要件や手続については、「地方税法施行規則附則第7条第16項第
1号の規定に基づく国土交通大臣が総務大臣と協議して定める書類(大規模の修繕等証明書)等について」(令和5年4月1日付け国住参マ第224 号)等を参照して下さい。
4 修繕積立金の積立方法について
(1)修繕積立金の積立方法修繕積立金の積立方法には、長期修繕計画で計画された修繕工事費の累計額を、計画期間中均等に積み立てる方式(均等積立方式)の他、当初の積立額を抑え段階的に積立額を値上げする方式(段階増額積立方式)があります。また、購入時にまとまった額の基金(「修繕積立基金」と呼ばれます。)を徴収することや、修繕時に一時金を徴収する又は金融機関から借り入れたりすることを前提とした積立方式を採用している場合もあります。
段階増額積立方式や修繕時に一時金を徴収する方式など、将来の負担増を前提とする積立方式は、増額しようとする際に区分所有者間の合意形成ができず修繕積立金が不足する事例も生じていることに留意が必要です。
将来にわたって安定的な修繕積立金の積立てを確保する観点からは、均等積立方式が望ましい方式といえます。
段階増額積立方式については築年数の経過に応じて、必要な修繕積立金が増加することや区分所有者の高齢化等により費用負担が困難化していくことを踏まえ、早期に引上げを完了させることが望ましいです。
実現性をもった引上げにより、修繕積立金の早期の引上げを完了し、均等積立方式へ誘導することを目的として、段階増額積立方式における適切な引上げの考え方を以下に示します。
[段階増額積立方式における適切な引上げの考え方]•段階増額積立方式における月あたりの徴収金額は、均等積立方式とした場合の月あたりの金額を基準額とし、計画の初期額は基準額の0.6倍以上、計画の最終額は基準額の1.1倍以内とする。
具体的な計算方法
0.6×D ≦ E かつ 1.1×D ≧ F※ A:計画期間全体で集める修繕積立金の総額(円)
B:マンションの総専有床面積(㎡)
C:長期修繕計画の計画期間(月)
D:計画期間全体における月あたりの修繕積立金の平均額 =A÷B÷C(円/㎡・月)
E:計画期間全体における月あたりの修繕積立金の最低額(円/㎡・月)
F:計画期間全体における月あたりの修繕積立金の最高額(円/㎡・月)
留意事項•「段階増額積立方式における適切な引上げの考え方」については、実現性をもった引上げにより、修繕積立金の早期の引上げを完了し、均等積立方式へ誘導することを目的とするものであり、例えば、工事費高騰等の状況を踏まえた長期修繕計画の見直しにあたって、管理適正化のために現在の修繕積立金額の額を大幅に引上げる等を制限するものではない。
段階増額積立方式における適切な引上げの考え方(イメージ)]※ 上記は、段階増額積立方式において、計画初年度から5年ごとに3回の引上げを行う場合を一例として図示したものであり、具体的な引上げ計画は、個々のマンションに応じて異なる。
(2)修繕積立金の積立方法を確認することの重要性修繕積立金の積立方法によって、新築分譲時の修繕積立金の月額の水準は大きく異なります。分譲会社が、購入予定者に対し修繕積立金について説明を行う際には、採用した積立方法の内容について説明を行うとともに、購入予定者は、分譲会社から提示された修繕積立金が、「均等積立方式」によるものなのか、「段階増額積立方式」など将来の負担増を前提とするものなのかについて確認し、将来の負担増を前提とする場合には、その計画が自らの将来の資金計画
(住宅ローンの返済計画など)との関係でも無理のないものなのかについて、よく検討しておくことが必要です。
これにより、マンションの購入時点で、修繕積立金の積立方法についての購入予定者の理解が深まり、将来、修繕積立金の増額が必要になった場合に、区分所有者間の合意形成がより円滑に進むことになることが期待されます。
なお、「均等積立方式」を採用した場合であっても、その後、修繕積立金の額の見直しが必要なくなる訳ではなく、長期修繕計画の見直しによって増額が必要となる場合もあります。経年によって必要な修繕の内容が異なるほか、マンションの劣化の状況や技術開発、工事費の高騰等によって、実際の修繕の周期や費用等は変化しますから、どのような修繕積立金の積立方法を採用していても、定期的(5年程度ごと)に長期修繕計画を見直し、それに基づき修繕積立金を設定し直すことが必要です。
○均等積立方式
(1)特 長:
将来にわたり定額負担として設定するため、将来の増額を組み込んでおらず、安定的な修繕積立金の積立てができる。
(2)留 意 点:
修繕資金需要に関係なく均等額の積立金を徴収するため、段階増額積立方式に比べ、多額の資金を管理する状況が生じる。
均等積立方式であっても、その後の長期修繕計画の見直しにより増額が必要になる場合もある。
(3)イメージ:
下図参照築後30 年間に必要な修繕工事費の戸当たりの総額522 万円について、修繕積立金を、30 年間均等に月額14,500 円(年額174,000 円)積立てて確保する場合を想定
○段階増額積立方式
(1)特 長:
修繕資金需要に応じて積立金を徴収する方式であり、当初の負担額は小さく、多額の資金の管理の必要性が均等積立方式と比べて低い。
(2)留 意 点:
将来の負担増を前提としており、計画どおりに増額しようとする際に区分所有者間の合意形成ができず修繕積立金が不足する場合がある。
(3)イメージ:
下図参照 (修繕積立基金を併用した場合)
築後30 年間に必要な修繕工事費の戸当たりの総額522 万円について、購入時に修繕積立基金を36 万円徴収し、初年度の修繕積立金を月額
6,000 円(年額72,000 円)とし、5年置きに月額3,000 円ずつ値上げして、26~30 年目には月額21,000 円(年額252,000 円)まで増額して確保する場合を想定
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30
9 10 11 12 13 14 15 16 17 18 19 20 21 22 23 24 25 26 27 28 29 30修繕積立金の累計額修繕工事費の累計額修繕積立金(年額)
修繕積立金累計
・修繕工事費累計□万円/戸□修繕積立金□年額□□万円/戸□修繕積立金の累計額修繕工事費の累計額修繕積立基金修繕積立金(年額)
修繕積立金□年額□
・修繕積立基金□万円/戸□※修繕積立基金を併用した場合修繕積立金累計
・修繕工事費累計□万円/戸□
5 修繕積立金の主な変動要因についてマンションの修繕工事費は、建物の形状や規模、立地、仕上げ材や設備の仕様に加え、区分所有者の機能向上に対するニーズ等、様々な要因によって変動するものであり、このような修繕工事費を基に設定される修繕積立金の額も、当然、これらの要因によって変化する性格のものです。
以下に、マンションの修繕積立金の額に影響を与える修繕工事費等の主な変動要因を示します。
○建物等の形状や規模、立地、共用施設の有無等により、修繕工事費が変動します。
・建物が階段状になっているなど複雑な形状のマンションや超高層マンションでは、外壁等の修繕のために建物の周りに設置する仮設足場やゴンドラ等の設置費用が高くなるほか、施工期間が長引くなどして、修繕工事費が高くなる傾向があります。
・一般的に建物の規模が大きくまとまった工事量になるほど、施工性が向上し、修繕工事の単価が安くなる傾向があります。
・エレベーターや機械式駐車場の有無及びその設置場所、エントランスホール・集会室等の規模等により、修繕工事費が変動します。近年の新築マンションでは、空調機の設置された内廊下、ラウンジやゲストルーム等、充実した共用施設を備えたマンションがみられます。また、温泉やプールがあるマンションもあります。このようなマンションは、修繕工事費が高くなる傾向があります。
・建物に比べて屋外部分の広いマンションでは、給水管や排水管等が長くなるほか、アスファルト舗装や街灯等も増えるため、これらに要する修繕工事費が高くなる傾向があります。
・塩害を受ける海岸に近いマンションや、寒冷地のマンションなど、立地によって劣化の進行度合いや必要な修繕の内容が異なり、修繕工事費に影響を与える場合があります。
○建物の所在する地域や技能労働者の就労環境の変化により、修繕工事費が変わります。
・修繕工事費のうち、材料費や仮設材のリース費等については地域差がほとんどない一方、労務費は一定の地域差があります。特に大規模修繕工事においては主要な3工種(とび工(仮設工事)、防水工(防水・シーリング工事)、塗装工(塗装工事))について、必要に応じて考慮することも重要です。
・なお、労務費は建設業の担い手不足や技能労働者の就労環境の変化等により変動する可能性がありますので、必要に応じて上昇分について考慮することも重要です。
○仕上げ材や設備の仕様によって、修繕工事費や修繕周期が異なります。
・一般に高級な材料を使用している場合は修繕工事費が高くなります。ただし、材料によって必要な修繕の内容が異なったり、修繕の周期を長くできたりする場合もあります。
・外壁については、一定期間ごとに塗り替えが必要な塗装仕上げの他、タイル張りのマンションも多くみられます。タイル張りの場合は、一定期間ごとの塗り替えは必要ありませんが、劣化によるひび割れや浮きが発生するため、塗装仕上げの場合と同様に適時適切に調査・診断を行う必要があります。修繕工事費は、劣化の状況や石綿含有の部材の有無等により大きく変動します。
・手摺り等には、鉄、アルミ、ステンレスなど様々なものが用いられます。一般的に、一定期間ごとに塗装する必要のある鉄製のものの他、錆びにくいアルミ製やステンレス製のものもあります。近年の新築マンションでは、錆びにくい材料が多く使用されるようになってきており、金属部分の塗装に要する修繕工事費は少なくて済むようになる傾向があります。
・共用の給水管や排水管については、配管や継手部分の内部が腐食することから、これらを洗浄・研磨し、再度コーティングする“更生工事”や、“更新(取替え)工事”が必要になります。近年の新築マンションでは、ステンレス管やプラスチック管等の腐食しにくい材料が使われており、それにより更生工事の必要性が低下し、取替え工事の実施時期も遅らせることができるようになっていることから、給排水管に関する修繕工事費は少なくて済むようになる傾向があります。
・仕上げ材や設備については、技術的な知見が時代とともに変化するものであり、技術革新に伴い、修繕工事費が少なくて済む場合もあります。
○区分所有者の機能向上に対するニーズ等によって、マンションごとに修繕工事の内容が異なり、修繕工事費も変動します。
・近年の新築マンションの中には、生活利便性や防犯性を考慮して、さまざまな種類の付加設備(ディスポーザー設備、セキュリティー設備等)が設置されているものがみられます。このような設備が多いほど、修繕工事費は増加する傾向があります。
・新築時に設置されていなくても、その後に居住者のニーズの高まりや消防法等の法制度の改正を受けて新たな設備を付加等する場合があります。また、耐震性に劣っている場合や、居住者の高齢化に対応できていない場合は、耐震改修やバリアフリー改修等を行うことが望まれます。こうした改修工事が見込まれる場合は、所要の費用を計画的に積み立てておくことが重要となります。
6 ガイドラインの活用について本ガイドラインは、マンションの購入予定者及びマンションの区分所有者・管理組合向けに、修繕積立金に関する基本的な知識や修繕積立金の額の目安を示したものです。なお、新築マンションにおいては、分譲会社から購入予定者に対し、修繕積立金の額の水準やその設定の考え方などについて、本ガイドラインを活用して説明がなされることが重要となります。こうした取組みを通じて、修繕積立金に関する購入予定者の理解がより進み、適正な修繕積立金の設定・積立ての促進につながることを期待しています。
また、長期修繕計画や修繕積立金の見直しを検討している管理組合については、本ガイドラインを参考にしていただくことにより、見直しの必要性や見直し後の修繕積立金の概ねの水準について、区分所有者間の合意形成がより促進されることを期待しています。
資 料 編
1 修繕積立金の額の目安の算出に用いた長期修繕計画の事例について
6ページに示した「修繕積立金の額の目安」は、委託管理方式と自主管理方式の双方から収集した長期修繕計画の事例(366 事例)を分析して算出しています。マンションの規模や築年数等に偏りが出ないよう、以下の方針で事例を収集し、その概要は下図のとおりです。
①物件の規模:5階建未満/5~9階建/10~14 階建/15~19 階建/20~29階建/30 階建以上(特に20 階建以上の超高層の物件は一定数を確保)
②築年数:計画の見直し(1回目)を実施後大規模修繕工事未実施(概ね築5~12 年未満)/1回目大規模修繕実施済み(概ね築15~20 年)/2回目の大規模修繕実施済み(概ね築25~30 年)/3回目実施済み(築40 年以上)
③住棟の形式:単棟型と団地型の比率は直近のマンション総合調査結果を踏まえ、団地型は全サンプルの1~2割程度とする。なお、「団地型」は、いわゆる5階建未満・半数以上の棟でエレベーターが設置されていないような物件
(修繕費用が安価になりやすいマンション)を想定。
④管理組合の総会等で、2013 年9月以降に承認されている計画を収集対象とした。
➢長期修繕計画作成ガイドラインに示す主要な修繕工事項目(19 項目、但し、機械式駐車場は除く)が含まれているもの
19 項目:
仮設工事、屋根防水、床防水、外壁塗装等、鉄部塗装等、建具・金物等、共用内部、給水設備、排水設備、ガス設備、空調・換気設備、電灯設備等、情報・通信設備、消防用設備、昇降機設備、立体駐車場設備、外構・附帯施設、調査・診断・設計・工事監理等、長期修繕計画作成<目安の算出に用いた366 事例の概要><物件の形態><戸数>単棟
89.6%団地
10.4%
(N=366)
50戸未満
41.5%
50戸以上
100戸未満
29.8%
100戸以上
150戸未満
7.9%
150戸以上
200戸未満
4.6%
200戸以上
16.1%
(N=366)
<マンションストックと既存マンション長期修繕計画サンプル調査の地域分布の比較>※マンションストックの地域分布の割合は、(一社)マンション管理業協会「マンション管理受託動向調査結果報告書」(令和2年4月1日時点)を引用。
<階数><専有面積>
3階建以下
3.3%
4~5階建
13.4%
6~10階建
44.3%
11~19階建
25.4%
20階建以上
11.5%不明
2.2%
(N=366)
5,000㎡未満
57.1%
5,000㎡以上
10,000㎡未満
21.3%
10,000㎡以上
21.6%
(N=366)
<竣工時期>
1970年以前
0.9%
1970年代
10.7%
1980年代
13.4%
1990年代
28.4%
2000年代
37.2%
2010~
2014年
7.3%
2015年以降
2.1%
(N=366)
2 マンションにおける主な修繕工事について長期修繕計画作成ガイドラインでは、主な修繕工事項目として、19の項目をあげています。
19 項目:
(再掲)
仮設工事、屋根防水、床防水、外壁塗装等、鉄部塗装等、建具・金物等、共用内部、給水設備、排水設備、ガス設備、空調・換気設備、電灯設備等、情報・通信設備、消防用設備、昇降機設備、立体駐車場設備、外構・附帯施設、調査・診断・設計・工事監理等、長期修繕計画作成下表は、収集した長期修繕計画に計画された修繕工事費を、19項目別に分けた割合です。これによると、外壁塗装等(外壁修繕、タイル修繕、塗装等が含まれます)の割合が最も多くなっています。
修繕工事の実施に当たり建物の周囲に仮設足場の設置を要する工事は、一般に、時期を合わせて一括して行なわれています。下表の1(仮設工事)、4
(外壁塗装等)の工事の他、2(屋根防水)、3(床防水)、5(鉄部塗装等)、7(共用内部)の工事も同時に実施する場合が多く見られます。
一方、設備関連の工事は、設備ごとに、劣化状況等を踏まえて工事を実施する傾向があります。下表では、8(給水設備)~15(昇降機設備)の工事が含まれます。
なお、既存マンションの修繕工事等については、居住者がどのような生活環境を望むのか、そのために必要とする建物及び設備の性能・機能等について、
十分に検討を行い、必要に応じて、耐震改修や省エネ改修等の安全性や居住性能等の向上を図る改修工事の実施も長期修繕計画に盛り込み、修繕積立金を設定することが望まれます。
収集した事例の長期修繕計画の修繕工事費の割合の内訳(各事例の平均値を基に作成)
1.仮設工事
9.0%
2.屋根防水
6.1%
3.床防水
6.1%
4.外壁塗装等
13.6%
5.鉄部塗装等
3.4%
6.建具・金物等
9.7%
7.共用内部
1.1%
8.給水設備
8.1%
9.排水設備
5.8%
10.ガス設備
0.3%
11.空調・換気設備
0.7%
12.電灯設備等
4.0%
13.情報・通信設備
4.1%
14.消防用設備
3.5%
15.昇降機設備
4.3%
16.立体駐車場設備
5.2%
17.外構・附属施設
2.9%
18.調査・設計・監理
1.9%
19.長期修繕計画策定
0.2%その他
10.0%
(N=366)
3 修繕工事費の地域差について修繕工事費のうち、材料費や仮設材のリース費等については地域差がほとんどない一方、労務費は一定の地域差があります。特に、大規模修繕工事における主要な3工種(とび工(仮設工事)、防水工(防水・シーリング工事)、塗装工(塗装工事))について、必要に応じて考慮することもが重要です。
<参考>
(独)住宅金融支援機構の「マンションライフサイクルシミュレーション~長期修繕ナビ~の解説書」においては、修繕工事費の地域差を「地域係数」として定め、修繕工事費に地域補正値を乗じることで、建設地に応じた補正を行うことが示されています。
地域係数(2021 年4月版)
【出典】(独)住宅金融支援機構「マンションライフサイクルシミュレーション~長期修繕計画ナビ~の解説書(2021 年4月版)」
https://www.jhf.go.jp/simulation_loan/m-simulation/suikei/index.html
また、国土交通省では、都道府県別・工種別の公共工事設計労務単価を毎年公表しています。
令和3年3月から適用する公共工事設計労務単価(抜粋) ※単位:円NO.都道府県名とび工塗装工防水工北海道
23,700<24,200>
26,300青森県
24,800
22,000
23,300岩手県
23,800
23,000
23,500宮城県
26,900
26,900
25,700秋田県
24,400
23,700
24,000山形県
24,500
26,400
26,800福島県
26,700
26,500
26,500茨城県
26,100
25,800<26,900>栃木県
24,700
27,200<27,900>群馬県
23,600
23,700<25,600>埼玉県
27,300
27,600<28,900>千葉県
28,200
27,800<29,000>東京都
27,900
29,200<29,900>神奈川県
28,000
29,200<27,500>新潟県<23,500>
24,800<23,800>富山県<26,300>
26,400<23,800>石川県<26,400>
26,000<24,700>福井県
22,200
23,900<23,600>山梨県
24,900
27,600<27,000>長野県
24,600
24,800<25,300>岐阜県
26,400
25,400<24,500>静岡県
25,500
27,100<27,000>愛知県
27,100
26,600<26,500>
三重県
27,800
25,800<26,400>滋賀県<23,700><24,100>
24,200京都府<23,400><24,800>
24,200大阪府<24,800><25,600>
24,400兵庫県<23,700><22,900>
23,500奈良県<24,200><25,500>
24,200和歌山県<24,000><24,800>
24,000鳥取県
21,800
21,700<23,200>島根県
21,700
20,100<22,100>岡山県
22,600
21,600<23,500>広島県
22,300
20,500<22,600>山口県
22,300
19,800<22,400>徳島県
23,100
21,800
22,800香川県
23,200
21,800
22,900愛媛県
23,000
21,700
22,500高知県
23,400
22,100
22,500福岡県<23,800><23,800><23,000>佐賀県<22,300><24,500><23,100>長崎県<22,200><24,200><22,800>熊本県<23,300><24,100><23,000>大分県<22,900><23,000><23,000>宮崎県<23,100><23,500><22,700>鹿児島県<23,500><24,000><22,800>沖縄県<28,500><24,800><30,800>
(注)<山括弧書き>は、コロナ禍の影響を考慮した単価を示しています。詳しくは国土交通省のホームページを参照してください。
https://www.mlit.go.jp/report/press/tochi_fudousan_kensetsugyo14_hh_000001_00026.html